7月8日〜7月10日の2泊3日、静岡県御殿場市にあるYMCA東山荘に、年長の子どもたち25名と、先生6名でキャンプに行きってきました。
6月から、年長組の保育室には大きなキャンププログラムが貼られたり、キャンプのお楽しみ会でやりたいことを自分たちで話し合ったり、普段の園生活が一気にキャンプ一色になり、キャンプまでの約1ヶ月を過ごしてきました。 幼年童話『もりのへなそうる』のお話に登場する、てつたくんとみつやくんとは、キャンプ前から手紙のやりとりをたくさんし、東山荘で一緒にたんけんごっこをすることを約束しました。 はじめてのキャンプで、保護者の方と離れて過ごすことにドキドキする気持ちから、徐々に楽しみなわくわくする気持ちも出てきて、キャンプ当日を迎えた年長組の子どもたち。
7月8日(1日目)、3日間の着替えが入った大きなリュックサックを背負い、大型バスへ乗り込み、東山荘へ向けて出発しました。 大好きなご家族と離れることに、不安な表情を見せる子どももいましたが、バスの中で歌を歌ったり、クイズ大会をしたり、車窓から見える風景が都会のビル群から、森や山にだんだんと変わっていく姿を見て、キャンプへの期待が膨らんでいく様子でした。 おひさまピカピカよいお天気の中、東山荘に到着しました。
宿泊をするロッジに荷物を置き、広い芝生広場で開会礼拝と、お弁当を済ませたあとは、子どもたちが楽しみにしていた、ネイチャープログラムの「ウォータースライダー」が始まりました。 芝生の急斜面に、シートが敷いてあり、その上にホースで水を流し、ネイチャープログラムリーダーお手製の「さるボート」に石鹸水をつけて、座って乗って滑ります。ボードの上に座って滑る以外にも、うつ伏せになったり、友達と連結したり、先生やリーダーのおひざに座ったり、様々な滑り方を体験し、全身びしょ濡れになりながら、時間の許す限り何度も挑戦し、夢中で楽しみました。
夜のお楽しみ会は、キャンプファイヤーです。 点火をする前に円陣を組み、3日間元気に過ごせますようにという思いを込めて、気合い入れの「チクサクコール」をしました。 心が一つになったところで、着火をするための「ビスタ」の呪文をみんなで唱えると、真っ赤な炎が薪に灯り、パチパチという音や炎が燃える様子を見つめながら礼拝をしました。 火の周りで、歌やダンスを楽しみ、花火や焼きマシュマロを食べたり、思う存分にキャンプファイヤーの時間を楽しみました。
ファイヤー場から、ロッジまでの帰り道は「にんじゃごっこ」をしながら帰りました。ライトと、自分で作った手裏剣を持ち、先生たちが鬼役となり、その鬼を3回手裏剣でやっつけたら、先に進み、ロッジを目指します。 鬼をやっつけられて大満足な子どももいれば、鬼が怖くて泣き出す子どももいましたが、ゴール地点で、ご褒美に2日目のおやつのグミをもらい嬉しそうでした。
7月9日(2日目)は、朝食後すぐに富士山を散策する「ふじさんぽ」のプログラムです。 鳥のさえずりや虫の音に耳を傾けるために、おしゃべりをしないで静かに歩いたり、野いちごを食べたり、火山の砂が降り積もってできた急な斜面を全速力で駆け降りたりと、富士山でしかできない特別な体験をしました。
夜のお楽しみ会は、てつたくんとみつやくんと、キャンプに行く前から約束をしていた「たんけんごっこ」をしました。 まずは、「かくれんぼさんぽ」で、てつたくんとみつやくんが隠れたところに手紙が置いてあり、そのヒントを頼りに、たまごパズルのピースを集めていきます。全てのピースを集め、たまごパズルを完成させると、裏には「せきようのおか」という文字が。その場所に向かうと、大きなへなそうるのたまごと、子どもたちと主人公の2人が本当の友達になったという証の「たまごのペンダント」が木に吊るしてありました。「2人にありがとうのお手紙書きたいね」「へなそうるは、富士山に行っちゃったのかな?」と、それぞれが絵本の世界観に浸り、様々な思いを抱きながら、眠りにつきました。
7月10日(3日目)は、最後のネイチャープログラム「寒沢の源流」を訪ねました。倒木の上を歩いたり、自分の背よりも大きな石を登ったり、川の中に入って歩いたり、1番上流のきれいな水源を触ったり、飲んだり、ここでしかできない体験の連続でした。
東山荘で食べる最後の昼ごはんは、バーベキュー場で先生たちが作った、お手製焼きそばでした。もぐもぐたくさん食べました。 閉会礼拝をし、3日間お世話になった東山荘の方々に「ありがとうございました」と、お別れをしてから、大型バスに乗り込みました。 帰りのバスは、子どもたちも先生たちもスヤスヤ夢の中へ…目が覚めると、あっという間に白山通りに到着していました。
3日間キャンプで過ごした中で、ドキドキやワクワクなど、様々な気持ちを先生や友達と分かち合い、お互いに共有し合う経験をすることができました。 生まれて初めて、3日間親元を離れ、大自然の中でしかできない貴重な体験をし、達成感を味わった経験を通して、心も身体も一回り成長し、自信に繋がったように思います。 キャンプでの経験や達成感を一生の宝物とし、一人ひとりが心にしまい、これから先子どもたちの「生きる力」の源となっていきますように。(年長組担任:会田)